合気道日本の武道武産入り身捌き植芝吉祥丸引土道雄技術歴史連続写真解説大東流柔術植芝盛平投げ技固め技呼吸力理合い対武器護身術昭和58年 オファー

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日本の武道 合気道 万有愛護の道
講談社 昭和58年発行 セット定価 188,000円 約30×22×3cm カラー・モノクロ 255ページ
※絶版
日本の武道全集本のうちの一冊。 現代武道十種目を中心として、各種武道における、それぞれの技術や歴史、開祖の教え、 伝書などの参考文献も含めて、その思想哲学から現代の組織化されたスポーツとしての側面についてまで網羅。 豊富な写真、資料などの写真図版はもとより、昭和末期刊行当時の、 その道の最高峰・第一人者たちを執筆陣としたもの。 技術の部は連続写真・解説あり。
本文のまえに、武道を志向する読者の精神的な支えとなるような特別読物を、 広く各界の第一人者が寄稿。 心之抄ではその道の第一人者が、武道を学ぶ者への心構えや根本思想などの熱いメッセージを語るところから始まり、 技術之部では高位の指導者による演武写真・連続写真図解を豊富に掲載。
合気道の開祖植芝盛平の三男、当時の道主植芝吉祥丸による合気道真髄においては、 「気」というもの、古武術古武道を継ぐ合気道、起倒流における気、武道文化の精華として、「柔術」との共通点・相違点、「剣」の理合いとの類縁性、剣の道と無形の剣、「気」と「武産」、呼吸力に発する人間の「気」、言霊、言霊と神人一如、「気」の妙用、産霊と武産、宇宙との一体化、念、生命リズムと宇宙的周期律、スミキリと宇宙の自転、社会の変化と合気道、武道の本質は争わぬこと、伝統を生活の中に活かすことなどについて、植芝吉祥丸自らが語る。 達人直言の項では、合気道十段引土道雄が執筆、人類平和への願い、大道の心を育てる、名匠至言では、日本の金工人間国宝、香取正彦が伝統文化を継ぐ心についてを語っている。
技術解説の項では、正しい姿勢の把握から、入り身と捌き受け身に始まり、受け身、投げ、武器を持った相手の場合などまで、マルチストロボを使った連続写真で、その流麗な合気道の動きを丁寧に解説。 歴史の項では、関西の後藤派柳生流柔術と、古くから会津藩に伝えられたという大東流柔術とを母胎とし、大東流柔術の名人・武田惣角と植芝盛平との出会いから合気道確立へと進んだことから、合気道の前史ともいうべき大東流柔術の沿革からはじまる。植芝盛平が師と仰いだ武田惣角の写真も掲載。植芝盛平の生い立ち、若き日、大本教・出口王仁三郎との出会い、蒙古での出来事、死線で察知した「白い光のツブテ」(弾丸より先に敵の殺気を直感直覚体験)から、合気道の完成とその発展、講道館の嘉納治五郎との交誼、財団法人「皇武会」設立前後、満州国武道界との浅からぬ縁、戦時中の武道活動、岩間に合気神社を建立、戦災の中に武道を禁じられた後の戦後復興から、合気道の興隆へと続く。 大変貴重な古写真も収載されており、 読み応えのある、内容充実、愛好家必携の大変貴重な、価値ある情報満載の資料本。


【全集全体としての序文より】 『日本の武道』刊行にあたって 編者代表 今村嘉雄 「日本のこころ」と武道 現代の武道は、いわゆる古流武道を伝承発展させたものである。古流武道は、われわれの遠い先祖が狩猟を生産活動としていた時代に源を発し、狩猟法からしだいに武技、護身術として発達し、室町時代の後期ごろに流派として素朴な体系をもつようになった。これらの古流武道は、原始的な神霊思想(シャーマニズム)とも関連し、さまざまな祭典や儀式の行事として、また貴族や武家の練武と遊びを兼ねた狩猟活動として、さらには「通し矢」などのような近代的ともいえる記録競技や、江戸時代の藩校に見られるような教科活動として、活発に行われてきた。とくに競技的、教科活動的な側面が現代武道として継承、発展しつつあるとも言えるであろう。 一方、古流武道は神道・仏教(顕・密両教、とくに禅)・儒教・老荘思想、さらには国学思想などとも深いかかわりをもつことによって、日本人としての道徳観や美意識の確立に大きく寄与してきた。これらの思想は、その技法とともに現代武道に伝承され、さらに高度の西欧的な教養を加えて、日本国民の精神構造の基盤をなしている。 戦後、武道は急速に国際化し、昭和三十九年(一九六四)の東京オリンピックには正式種目として「柔道」が加えられた。欧米の産業人や青年層には、今や武道を通して日本人の心を知ろうとしている人たちが急速に増加しているという。戦後数十年で目ざましい経済成長を遂げた原動力を武道の心に求めようとしているのである。もし「武道の心」が新渡戸稲造の言う「日本のこころ」(soul of Japan)に含まれるならば、欧米人の発想は必ずしも短絡に過ぎるとは言えないかも知れない。 しかし日本はいま政治、経済、外交、教育等いずれの面においても、決して楽観が許される状態ではない。とくに教育の荒廃は、それが先進諸国に共通の悩みとはいえ、この複雑な症候群への対策こそは最も急を要する深刻な課題である。 この『日本の武道』は、武道が日本人固有の最もすばらしい文化財の一領域であるという認識に立ち、二十一世紀の日本を展望しながら、新しい時代に即した武道による社会秩序の教育的再建を、健全な良識をもつ人々に広く呼びかけようとするものである。 本叢書では、まず武道の成立過程やその思想的背景を大観しながら、武道の古典の中にそのまま現代武道の学習に通ずる技法・心法の妙があることを示すとともに、それらが現代武道にどのように生き生きと、しかも力動的・合理的に実現されているかなどを、現代武道十種目を中心に実証しようと試みた。すなわち数十ページに及ぶ口絵に事理一元(技と理論との一致)の武道精神を象徴化し、本文では豊富な連続写真、図解などによって技法の分析的かつ総合的な解明を試みた。 その場合、当然ながら武道とスポーツの関係が解明されなければならない。武道と武士道との関係、武芸または武術と武道との関係も同様である。武道が競技的な側面を持つことは当然のことながら、西欧スポーツは本質的に「遊び(プレイ)」を前提とし、武道は本質的に「人間形成(修身)の行い」であることを前提とする。それは嘉納治五郎が「競技」という用語を避けて「大日本体育協会」とし、「スポーツ振興法」(昭和三十六年制定)が、競技的・非競技的な運動を含めて、スポーツは「心身の健全な発達を図るためにされるもの」と規定したのと同軌である。いずれもスポーツ解釈の武道的・日本的把握とみてよい。 なお本叢書では、武道と特に関連の深い、美術、伝統芸能(茶・書・能・花)をはじめ、禅、儒、養生訓までを採りあげた。冒頭にも述べたように、武道をわが国囚有の根源的な文化財として総合的に把握することを編集基本方針の一つとしたためである。 また、先にも触れたように各武道の巻頭には独特の導入ページ(口絵)を設け、それぞれの武道の精神を視覚的に把握できるように工夫した。さらに本文のまえに、武道を志向する読者の精神的な支えとなるような特別読物を、広く各界の権威の方々から寄稿していただいたりして収める等の配慮を加えた。 この『日本の武道』は、直接には学校や職場や町なかにあって、みずから武道にはげみ、またその指導に当っておられる方、武道を職務の一端とされている警察官、自衛官、および有段者を含む一般の武道愛好者の方、を対象として編述したものであるが、それらの方、の子弟である学生・生徒の諸君にもぜひ愛読されるよう心から熱望してやまない。

【目次】 日本の武道 合気道
技、神に達す 我即ち宇宙 気息 正座内観 武産 和合 正勝吾勝 澄明 念 神業 気心体一如 円転して自在なり
臍下丹田 膝行 座り技 入り身 捌き 固め 陰陽 放気 一閃の舞
心之杪 植芝吉祥丸 「気」というもの 武道文化の精華として 「気」と「武産」 宇宙との一体化 まろやかさと自在な心 人類平和への願い 引土道雄 伝統文化を継ぐ心 香取正彦
技術之部 第一章 正しい姿勢の把握 入り身の理合い 美しい捌きの理合い 呼吸力養成法 呼吸力と手刀の理合い 受け身の理合い 第二章 実技の流れ さわやかな合気の投げ技 腕抑えを基本とする固め技 投げ固め技・小手返し 投げ技、応用変化の極 武器、応用技に展開する
歴史之部(一) 第一章 会津藩の秘技・大東流柔術 第二章 植芝盛平の生い立ちと合気道 第三章 合気道の完成とその発展 歴史之部(二) 第一章 戦災の中に立ち応がる 第二章 合気道大いに興る 第三章 合気道の花ひらく

日本の武道 合気道 執筆・協力者一覧(敬称略・五十音順)
執筆● 岩崎呉夫 作家 植芝吉祥丸 合気会理事長 香取正彦 人間国宝 引土道雄 合気会熊野塾道場長
演武● 植芝吉祥丸 合気会理事長 植芝守央 本部道場長補佐 鈴木順子 本部道場指導部師範・四段 宮本鶴蔵 本部道場指導部師範・五段 由美かおる 女優・三段 横田愛明 本部道場指導部師範・五段
取材協力● 合気会茨城道場 合気会熊野塾道場 合気会田辺支部道場 合気会本部道場 愛宕神社(茨城県岩間) 大本教東京本部 熊野那智大社 熊野本宮大社 高山寺(田辺市) 和歌山県田辺市武道館 ほか
●編集委員 代表 今村嘉雄 東京教育大学名誉教授・文学博士 老松信一 前全日本柔道連盟事務局長 江里口栄一 日本武道館理事 伊保清次 中京大学教授 植芝吉祥丸 合気会理事長 藤原稜三 国際武道アカデミー理事 醍醐敏郎 警察大学校教授 鈴木義孝 日本少林寺拳法連盟理事 入江康平 筑波大学助教授 桑田忠親 国学院大学名誉教授・文学博士 鎌田茂雄 東京大学教授・文学博士 表 章 法政大学教授 装幀 市川英夫 アートディレクト 市川英夫 大前英史
★状態★ 昭和58年発行のとても古い本です。 布張り上製本の外観は経年によるスレ・背ヤケ・表紙に色むらあり、天小口本文縁などに経年並ヤケ・微細なしみあり。 奥付などの余白部に経年ヤケ・しみがありますが、 カラー写真図版良好、 目立った書込み・線引無し、 問題なくお読みいただけると思います。(見落としはご容赦ください)

<絶版>オークションにも滅多に出ない、貴重な一冊です。 古本・ユーズド品にご理解のある方、この機会にぜひ宜しくお願いいたします。
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